若年者実践的職業人育成事業
若者の建設業離れが目立つのは、根幹に建設業界への理解と興味の希薄さがその原因と考えられます。国は様々に担い手育成の策を講じてはおりますが、未だ多くの課題が残されていることは否めない事実です。
当法人は、かねてより建設業の人材確保の策として、工業高等学校の生徒への建設ICT教育こそが、担い手育成への最短最善の策と位置づけ、平成24年9月に本事業を立ち上げ教育推進へ向けその活動を開始しました。
現在、この国における建設ICT教育は先進諸国に比して相当の後れを取っており、建設教育の起点に立つ工業高等学校生への教育環境は決して万全とは言えません。
3次元CADなどの各種ソフトの導入費用やPC一台に生徒5人などいったPC環境の整備など大きな壁が立ちはだかっております。
そこで当法人は、製図教育に3次元CADを導入し、建造物をバーチャルな感覚で立体的・視覚的に捉えることで若者の旺盛な感性を引き出し、将来の職業人としての心構えを促すことに繋がるとの確信を持ち、工業高等学校生を対象に建築専用3次元CADソフトを無料にて貸与して参りました。
現在、全国20道府県36校に貸与し、生徒960名が建築3次元CADに取り組んでいます。
さらに昨年度は無償貸与校を対象に3次元CAD教育の実態調査のためのアンケートを実施した結果、3次元導入により建設業への就労意欲を持つ生徒が増したなどの効果が現れています。
本法人はこの調査結果を関係省庁にも報告をし、これからの工業高校の建設・建築教育のあり方の更なる議論を促そうとするものであります。
支援日順(昇順、2016年12月8日現在)